本日、Restaurant MADYは2周年を迎えました。当店をご愛顧いただいているすべての皆様に、心より感謝を申し上げます。
開業前は毎月投稿していたこちらのブログですが、今となっては1年に1度の更新となってしまいました。それでも定期的に見に来てくださる方、ブログの更新待ってます!と伝えてくださる方がいるのは、とても嬉しいことです。
ーー開業2年目は1年目よりも時間の流れを早く感じました。慣れた作業や出来事が多くなったからだと思います。お互いに体調を崩すこともなく2年目を走りきれました。秘訣は、毎週通っているサウナです!サウナの話は別のところで語りますね。
営業においても大きな問題は起こりませんでした。強いて言うなれば『レジが壊れた』これが1番の事件でした。
2023年9月の上旬に南相馬市で大雨が降り、厨房の雨漏りが壁をつたい、レジが浸水しました。朝に準備しようとレジを開けたら、水がジャバ!っと出てきて思考停止。電源は付くけど、どうやら基盤まで浸水してしまい、使い物になりませんでした。
幸いにもそのレジは、リノベーション前の店舗に残されていた備品を譲り受けたもの & CASIOのお安いガチャレジだったので、そこまで痛い出費ではありませんでした。
さらに幸運は続き...壊れてしまったレジは次の月の10月から開始となる、インボイス制度に対応していないレジ(適格請求書登録番号を印字できない)だったため、とても良い買い替えのタイミングとなりました。
新しいレジはメルカリで新古品を購入し、今も毎日活躍してくれています。
ーー厨房機器もなんとか故障を乗り切りました。私たちのお店は、店舗に残されていた10年以上前の中古厨房機器を使わせていただいています。壊れる時期はだいたい夏だと教わったので、夏が怖い!恐怖の猛暑!きっといつか支払うことになる大きな出費に備え、コツコツ内部留保を貯めていく日々です。
下の写真は、2023年の梅雨明け間近の空。夏が来るとワクワクしたと同時に、何も故障しないでくれと心の中で祈った瞬間でした。
ーー開業3年目になると、支援金や補助金の支払いが期間終了となります。2年間猶予されていた消費税の支払いがスタートし、本格的に課税対象の事業者となるので、何にも頼らない自力の経営をしていくタイミングとなります。
いよいよ来た、という感じです。
師匠は「スモークツリーの花が咲く頃と、金木犀が香る時期は消費税の支払いがあるから嫌い。」と、私にいつも言っていました。私たちはいつの植物が嫌いになるのでしょうか...?まずは目指せ無借金経営!
ーーこの1年の中で、店舗を飛び出したイベント出店も経験することができました。イベント出店となると店舗を休業しなくてはならないことや、お店で使っている材料や備品を持って行く必要があるなど、初めての経験だらけで不安でした。
正直、売り上げを考えるとどうなんだろう?と考えてしまう場面もありました。しかし、いざ出店してみると常連さんが足を運んでくれたり、お店は知っていたけど行けていなかったから嬉しい!という声をかけていただきました。いつもとは少し違う環境とテンションでお客様とお話しできて本当に楽しかった。
売り上げ面ばかりを気にしていた自分を反省すると共に、得たものが多かったので出店してよかったよね、とふたりで言い合えた印象深い出来事です。
ーー四六時中一緒にいる夫とはお付き合いして10年。結婚生活は6年目となる2024年。夫婦経営で毎日を過ごしていると、夫婦観も少しずつ変わってきました。お互い全く違う人間なんだなと、いろんな場面を経験して納得しつつあります。
私たちは昨年の冬と夏に、相次いでお互いの祖父を亡くしました。遺されたそれぞれの祖母たちは、祖父たちの話を私たちに聞かせてくれて「故人を偲ぶ」というのは、こういう時を言うのだと感じました。
この出来事によって、今まで考えてこなかった「夫婦関係の終わり」を意識するようになりました。
そんな2023年の年末にリリースされた星野源さんの『光の跡』という楽曲。
「人はやがて消え去るの / 全てを残さずに...」
と言う歌詞から始まります。とても現実感のある曲です。祖父の死という出来事で初めて感じたこと、考えたことを、この曲を聞けば忘れずにいられる気がします。
夫婦関係の終わりがどのような形で来るのか、その時が来るまでわかりませんが《幸せになるために》を何よりの目標にして、これからを過ごしていきます。
ーー最後に...先日、私たちを取材してくださったグリーンズさんの記事を添付します。私の高校〜大学時代〜夫と出会い、開業までの道のりをとても丁寧に記事にしてくださいました。このブログに書いてきたことをギュッと凝縮したような内容なので、興味がある方はご覧ください。▶︎https://greenz.jp/2024/02/09/fukushima12_mady/
ーーRestaurant MADYの3年目が始まります。変わってはいけないところ、変わらなくてはいけないところを見極め、これからも夫婦ふたりで営んでいきます。来てくださるお客様の変化を一緒に見つめたり、生活の一部に寄り添えるそんなお店となれるように。本日からまた新たな気持ちで!3年目もどうぞよろしくお願いいたします。